【英語イディオム】No rest for the wickedって何?

‘No rest for the wicked’を調べてみる

こちらはイギリス映画の中で聞いた言葉です。

老政治家が’No rest for the wicked’とつぶやいていて、どういう意味だろうと調べてみました。

慣用句としての意味はこちら

オンラインのケンブリッジ辞書(Cambridge Dictionary)によると、

There’s no rest for the wicked

という慣用句があるようです。拙訳ですが、意味は下記のように説明されていました。

どんなに疲れていても、自分の仕事や活動は続けなければならない

日々の仕事や家事などに疲れてうんざりした時、「それでもやらなきゃ」と自分を鼓舞してつぶやく言葉でしょうか。

映画では、「うんざりだけど、しょうがないからやるよ」という風に、ちょっと自虐的に使われていました。

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本来の表現は聖書の’No peace for the wicked’だそうです。

このthe wickedは言葉の元の意味通り「悪い人」。「悪いことをしたらあの世で安息を得られないぞ」という教訓だったんですね。

【参照】https://www.phrases.org.uk/meanings/no-rest-for-the-wicked.html

【ネイティブ表現】英語でよく使われるWickedとは

最後の単語のWicked。英語ではよく聞く表現ですね。

日本語の直訳を辞書で調べると『悪い』『邪悪な』など、かなり強烈な表現です。

でも、実際にはネイティブがカジュアルな場面で口にしたり、逆に 「いいね!」「すごい!」「最高!」のような意味で使われていたりします。

確か、『Mr.インクレディブル』(原題;The Incredibles)でも最後の方のシーンで近所の男の子が

“Wicked!”

と叫んでいました。

あれは、スーパーパワーを持つ超人一家のスペクタクルな大騒ぎに興奮して「すっごーい!」と叫んでいたもの。

けして悪い意味ではなく、むしろ大喜びで称賛しています。

日本語でも、若い子達が魅力的な物を見た時や、楽しいシチュエーションで「ヤバい!」なんて言いますよね。

本来は良くない意味の「やばい」を、好き・楽しいなど反対の意味の感嘆語として使っています。

英語でも同じような言葉の使い方をするのが面白いですね!

(でも、感嘆詞として使うのはやはり若い子や子どもだと思うので、ビジネスなどには使わない方が賢明かと思います、念の為!)