スターウォーズ公開から1ヶ月。評価はどうなの?
前作から2年ぶり(間に『ローグ・ワン』を挟みましたが)のスターウォーズ最新作、「最後のジェダイ」。
コアなファンやプレミアで観た評論家の意見もすっかり出揃った感があります。
自分の感想と、世界ではどんな評価を得ているのかをまとめてみました!
**どうしてもネタバレになってしまうので、これから観る方はご注意ください!**
「最後のジェダイ」を観る前に!3分でわかるスターウォーズの世界
なかなかの長編シリーズになってきたスターウォーズ。トリビアまで知り尽くすファンの多い作品ですが、反面、昔の作品はあまりよく知らないという人も多いのではないでしょうか。
前作も映画館で観た私ですが、さすがに2年も前の話なので内容がうろ覚えの箇所も…。
そこで、今さら人に訊けないあらすじ、ストーリーの順番を’超ショートバージョン’としてまとめました。
スターウォーズのファンを自認する方には物足りないかと思いますが、過去作についてうろ覚えの人はぜひ参考にしてください。
【ストーリーの時系列順】(カッコ内は公開年)
- スターウォーズ4/新たなる希望(1977年)
- スターウォーズ5/帝国の逆襲(1980年)
- スターウォーズ6/ジェダイの帰還(1983年)
- スターウォーズ1/ファントム・メナス(1999年)
- スターウォーズ2/クローンの攻撃(2002年)
- スターウォーズ3/シスの復讐(2005年)
- スターウォーズ7/フォースの覚醒(2015年)
- スターウォーズ8/最後のジェダイ(2017年)
- 未発表スターウォーズ9/タイトル未定(2019年公開予定)
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA
【1〜3まで要約】主役;アナキン・スカイウォーカー
奴隷の息子であった少年アナキンはジェダイとしての素質をマスターに見出され、オビ=ワン・ケノービなどの元でジェダイになるべく育てられます。旧知の仲であるナブーの女王パドメと恋仲になり、生まれた双子の子どもがルークとレイア姫です。パドメは出産時に亡くなり、アナキンはダーク・サイドに堕ちてダース・ベイダーになります。
【4〜6の元祖シリーズ】主役:ルーク・スカイウォーカー
安全のために引き離されたルークとレイアは別々に育ちます。ルークにジェダイ教育をしたのがオビ=ワン・ケノービやマスター・ヨーダです。
ルークは兄弟と知らずに出会ったレイア姫、賞金稼ぎのハン・ソロと共に、反乱軍の一員として宇宙征服を企む悪者、帝国軍と戦います。ジェダイとしても成長し、ダース・ベイダーと対面しますが、実は親子であることを知らされて驚愕。しかし、ダーク・サイドに落ちることを拒んで戦い抜きます。
最後は反乱軍のファイターたち、ハン・ソロの活躍で帝国軍を壊滅させ、最後はダース・ベイダーも善人に戻って皇帝シスを倒して亡くなります。
【7のストーリー】主役:レイ
そしてまた時は流れ、宇宙は再び「ファースト・オーダー」というダークサイドに脅かされ始めます。孤児として育ち、壊れた宇宙船などの部品を集めて生計を立てるたくましい女の子・レイは、ハン・ソロや脱走したストームトルーパーのフィンなどと出会い、戦いに巻き込まれていきます。ハン・ソロとレイア姫の息子でダークサイドに堕ちているカイロ・レンとの戦いでジェダイとしての資質を発揮した彼女は、伝説の存在となった「最後のジェダイ」であるルークを探しに旅立ちました。
↑と、いうのが前作までのかなり大雑把なストーリー説明です。思ったより長くなってしまいましたが、3分で読めましたか…!?
トリビアなどはこちらを参考にしてください↓
【感想】エピソード8「最後のジェダイ」を観て(ネタバレあり!)
「最後のジェダイ」の印象を端的に言えば、「シリーズ4・5あたりを足して2で割ったような感じ」でしょうか。
ストーリーは、前作の最後で顔を出したルークに、レイが指導と反乱軍のヘルプを要請するところから始まります。
もちろん、ルークがあっさりとOKするわけがありません。何やらワケありの様子で、ジェダイはもう滅んだのどうのと言って腰を上げません。
そうこうするうち、レイはカイロ・レンと、離れていながらも時々会って話せるという便利な(!?)コンタクト方法を確立します。
そのうち、カイロ・レンは自分がダークサイドに堕ちたのは師匠のルークに裏切られたせいだと言うし、ルークは自分が彼を育てるのに失敗したと言い始めます。
…この辺りから、ちょっとデジャブー感が漂い始めました…。
前作までのストーリーでも思うことですが、ダース・ベイダーにしろカイロ・レンにしろ、割りと簡単な理由でダークサイドに転んでる気がしてなりません。
ダース・ベイダーの転向のきっかけはオビ=ワンとパドメの仲を誤解したことや、ジェダイの教えに反感を抱いたことですが、それがジェダイ修行中の子供たちまで手にかける行動につながる点は、どうしても極端すぎるような気がします。
その上、結局息子への情にほだされて再転向…。
そしてカイロ・レンも、良い生まれのお坊ちゃんなのに、ちょっと勧誘されたりルークに失望しただけで、コロッと仲間を殺してダークサイドに転向しています。
(ダース・ベイダーと違うのは、父親のハン・ソロも手にかけてしまい、レイに説得されても結局はそのままダークサイドに残ったことです)
ルークも、カイロ・レンの転向やジェダイ養成所がつぶされたと言って絶望して隠居するあたり、「ジェダイなんだから、いつまでも凹んでるなよ…」という気がしないでもありません。
単に、私が繊細な気持ちを理解できていないだけかもしれませんが…(^^;)。
しかし、クラシックなストーリーラインが底に流れている点では好感が持てました!
例えば、アナキンが主役のシリーズでは、やかましいジャージャービンクスにイラッとしたり、恋愛もの要素が多くなったりと違和感もありましたが、今回は「やっぱりスターウォーズ」という安定感が感じられました。
たくましい女性キャラ達!
悩める男たちとは対象的に、非常に強い人達もいます。それがレイア姫を始めとする女性たちです。
男たちが傷ついたり考えなしに走り回ったりしている間、レイアはどっしりと反乱軍の中枢に構えています。
ついでに、今回でレイア姫は亡くなるのだとばかり思っていましたが、なんと宇宙空間に放りだされても生き残るというウルトラCを見せつけてくれました…!
調べてみたら、今回の3部作は「フォースの覚醒」がソロ、「最後のジェダイ」がルーク、次回作がレイア姫と、影の主役(?)が決まっているんですね。
でも、次回分のキャリー・フィッシャーの登場場面はどうするんでしょう?すごく気になります!
今まで撮ってあった分から使うのでしょうが、ちょっと映る場面ならメイクなどを駆使して代役も可能でしょうか?
他にも、レイアの不在時にリーダーになるホルド中将もかっこよかったですね。
「ジュラシック・パーク」シリーズの女性学者役で有名なローラ・ダーンが演じているんですが、なんとなく奇妙で共感しがたい見た目や言動なのに、実は熱いハートを持っていたというギャップが泣かせます。
また、フィンの相手役として登場したローズも押しの強い女性です。
ぽっちゃりした容姿で性格もちょっとエキセントリック、という主要キャラの相手役としては微妙な雰囲気ですが、この人もやられたと見せかけてしっかり生き残っています。
主役が初めて女性になったことも考え合わせると、今回のスターウォーズの裏テーマは「強い女性」なのかと思うほどです。
初期の70年代に比べ、女性が強くなった世相を表しているという面も、当然ありますよね。
次回もきっと、レイを始めとする女性たちが大活躍するのでしょう。
海外での評価は?
私の、横道にそれがちな感想を長々と述べてしまいましたが、ここで海外の映画評論のエキスパート達の意見も聞いてみましょう。
英語評論をまとめたサイト「ロッテン・トマト」’Rotten Tomatoes’によると、賛否両論ですが、概ね好意的な意見が多いようですよ!
It’s simply too long at two hours and 36 minutes – and sometimes too damn much. The screen is so crowded with character and incident that you might need a scorecard to keep up. But the way Johnson, who’s slated to direct three more Star Warsfilms with unfamiliar characters, balances the skyrocketing action with tender feeling keeps you emphatically in the game.
(要約)上映時間2時間36分は長すぎ、時々バカバカしく、色々なことが起こりすぎて画面がごちゃついている。しかしジョンソン監督は盛大なアクションと繊細な感情をバランスよく表現している
The Last Jedi is shockingly good
出典:Vulture.com
{和訳)「最後のジェダイ」はびっくりするくらい良かった!
Rian Johnson’s Star Wars: The Last Jedi is watchable even by those who have zero investment in the Star Wars franchise or its characters may sound like faint praise, but it’s really the highest. Johnson, who also wrote the script, has taken a property—one that by this point has so many characters, so much mythology and so many requirements—and given us an actual movie.
出典:Time
(要約)「最後のジェダイ」は誰にとっても見応えがある。脚本も書いたジョンソン監督は、この時点でのスターウォーズの多すぎるキャラクターや伝説、過大な要求という特質をよくこなし、一本の映画にまとめている
和訳は、私は翻訳者ではないので適当な面もありますが、ご容赦くださいませ。それに、映画の評論は「人と違った表現」を目指して書かれているらしくて、トリッキーな英語が多いように感じます(←言い訳!^^;)。
総評からは、100%観る価値あり!
各社の評論の記事を読んでいて思いましたが、映画監督にとって「スターウォーズ」のような伝説的な人気作品を担当するのは、非常に怖いことなのでしょうね。
難なく作っただけでは「前のほうが良かった」と言われるし、内容が悪ければ「がっかりだ」と責められるし、すごいプレッシャがかかっていそうです。
そんな中で好評を得た今回の作品は、ファンならずとも観ておいて損はないと言えるでしょう。
過去のストーリーが分からなくて取っ付きにくい、という方は今回の記事を予習に使ってくださいね!
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