【ネタバレあり】「怪盗グルーのミニオン大脱走」の見どころは?

怪盗グルー3

7月21日の日本公開に先駆けて、怪盗グルーのシリーズ3作目「怪盗グルーのミニオン大脱走」を観てきました!子供に返ってゲラゲラ笑いっぱなしの中、時々オトナのリアルな悩みが身につまされる1時間半でした。興奮冷めやらぬまま、レビューを綴ります。

※後半、ネタバレになりそうな箇所もありますが、見出しに警告を入れますので、映画を楽しみにしている方は飛ばして読んでくださいね!

これは家族の物語。グルーとルーシー、娘たちの関係は?

怪盗グルーのミニオン大脱走

「怪盗グルーのミニオン大脱走」の原題は’Despicable Me 3’。邦題だとミニオン中心のお話のようですが、グルーや前作で結婚したルーシー、3人の娘たち(マーゴ、イディス、アグネス)も大活躍するストーリーです。

グルー一家の特徴といえば、3人の娘が養女になり(1作目の『怪盗グルーの月泥棒』)、後から奥さんをもらう(2作目の『怪盗グルーとミニオン危機一髪』)という特殊な家族構成。加えて今回は、グルーに生き別れになっていた双子の兄弟、ドルーがいることも判明します。こんな今時っぽい(?)イレギュラーな組み合わせの登場人物たちが、家族になっていく過程がストーリーの軸になっています。

まず、新しく母親になったルーシーが娘たちとの絆を深めようと奮闘します。とはいえ、凄腕の女エージェントであるルーシー、豪快な性格ゆえちょっと空回りしちゃうんですね。よりによって、12歳と多感なお年頃のマーゴへの対応でヘマをしてしまい…。

さらにグルーとドルーの関係も微妙です。赤ん坊の時に父親に引き取られたドルーは、ワルの家系なのにドジでお人好しで、一族の落ちこぼれと言われていました。反対に、一族と離れて母親しか知らないグルーがいっぱしのワルに育ったという皮肉な結果に。顔は似ていても性格が違うためか、最初は意気投合していた彼らも、ある事がきっかけで喧嘩別れしてしまいます。

そんな彼らの悩みが笑いの中に見え隠れして、大人の観客はちょっとホロリとさせられる今回のお話。とはいえ、いつものドタバタ笑いも健在!今回はパンツやトイレのネタが多いので、特に男の子がゲラゲラ笑って観るのではないでしょうか。

こいつら無しで「怪盗グルー」はありえない!今回のミニオンズは?

バナナ

家族といえば、ミニオンだってグルーの家族です。何と今回は、忠実なミニオンたちもグルーと意見を異にして袂を分かつという、とんでもない事をしてくれます。

もちろん、グルーがいない所でも大騒動を引き起こすミニオンたち。遂には刑務所に放り込まれます。この時の囚人服姿が可愛いと話題になっているようですね。彼らの笑える大脱走方法や、グルーとどんな風に仲直りするのかも見逃せません。

**この段落ネタバレあり!**見どころポイント

(ネタバレと言っても場面ごとの説明で、全体のストーリーには関わりませんが、映画を新鮮に観たい人は下の動画の箇所まで飛ばしてください)

子供に大人気の「怪盗グルー」シリーズですが、今回も大人が観てクスッと笑えるポイントがたくさんありました。

まずは、グルーとルーシーがAVL(The Anti-Villain League、反悪党同盟)から解雇されてしまうところ。本部に集合したエージェントたちがメン・イン・ブラック並みの黒づくめなのに、何故かルーシーだけいつものブルーの服な点に突っ込みたくなりますが、解雇される時にアメリカでよくある「ダンボール箱に私物を詰めて渡される」というディテールがうまいです。両親ともに失業してしまった一家の姿も身につまされます…。

また、今回の悪役バルタザールが80年代を引きずっているキャラで、肩パット入りの派手スーツにウォークマン、カセットテープを愛用しているのも大人ウケするポイント。カセットテープを裏返す場面など、子供に「あれ何やってるの?」と聞かれたら説明が難しそうですね。当時のディスコミュージックも満載で、昭和育ちの大人はちょっと懐かしい気分になるかもしれません!?

ミュージックといえば、脱走したミニオンが迷い込んだスタジオで歌を披露する場面も面白かったです。このショーはアメリカやイギリスで大人気の、素人パフォーマーが歌やダンスを披露するもので、スーザン・ボイルのように世界的に有名になる人も出てくる番組。審査員が大げさな表情で感心するのも定番で、番組を知っている人ならクスっと笑ってしまう演出です。

さらに声優さんの声にも注目(注耳?)です。ずっとグルーの声を担当しているスティーヴ・カレルが、今回はドルーとの二役をこなしています。字幕版で観る方は、ぜひ微妙な声色の違いにも気をつけてみてください。もともと実力のある俳優、スティーヴ・カレルの名演技が楽しめます。

グルーのお母さんもわずかながら元気に登場しますが、声はあの「サウンド・オブ・ミュージック」のジュリー・アンドリュースが担当しています。これも聞き逃さないでくださいね!(でも日本語吹き替え版は引き続き鶴瓶さんや中島美嘉さん、バルタザールは松山ケンイチさんが担当されるとのことで、こっちも気になります…)

 

【結論】「怪盗グルーのミニオン大脱走」は、家族で楽しめるライトハートな映画

家族の絆が軸になっていますが、基本的に軽めで、笑いがいっぱいのストーリーです。アグネスの純粋さや、可愛いミニオンたちの芸達者ぶりも堪能できますよ。家族や友達と一緒に、ゲラゲラ笑って観たい映画です!